きょうはまったくの私的日記となります。
一読されると、必ずや自分の恥をさらしてどうするんだと呆れる向きが多かろうと予想しますが、よろしければお付き合いください。
先日のこと。
家に帰るのにバスを使いました。
その日は、家族に少々気をきかして何かを買ってやろうと思い、スーパーに寄りました。
いつも家人には「お父さんは何も買って帰らないでほしい。余分なものばかり買ってくるから」と忠告されているのを無視しての買い物でした。
「なんだかんだと、そうはいっても、喜ぶだろう」と決め込んで、アイスクリームを買い、ついでに(ではないのですが)、ビールと焼酎その他を求めて、帰宅のバスに乗り込んだ私でした。
その日のバスは空いていましたので、座席に座って本を読むことにしました。買い物袋は横に置きました。
本は週刊文春。連載中の小説に浅田次郎さんの「一刀斎夢録(いっとうさいむろく)」があります。浅田次郎さんの小説は構想の卓抜さもさりながら文章がとても上手で稀代の小説家の名をほしいままにしていると言って過言ではないでしょう。
すっかり読みふけりました。
バスが停まったのに気がついて、今どこだろうと外を眺めると、私の最寄のバス停です。
あわてふためいてバスを飛び降りました。やれやれ、気がついてよかったと思いながら家路につこうとしたところで、今度は、自分がショルダーバッグだけ肩にかけており、手ぶらな状態に、「・・・・・」なにか変だなと気がつきました。
いやいや、わざわざ買い求めたアイスクリームその他が入った袋をバスの座席に忘れています。「おい、バスよ、待て」と口ずさんだところで、バスはとっくに走り出しています。目には見えるのですが、かなり先です。
バスを追いかけるように駆け出しました。
が、追いつくはずがありません。あきらめて、バス会社に電話しました。私の使うその路線バスは巡回バスですので、戻ってくるはずです。バス会社の人に「バス停で待っていますので、運転手さんに連絡お願いします」とまことにまことに愚かなお願いをしました。
電話の向こうの方がいわく、「そういう御用向きでは、運行中のバスと連絡をとることはできません。車庫にもどってきましたら、ご連絡しますので、お電話番号を・・・・・・」とのこと。至極当たり前の返事です。
何のために、自分はスーパーに寄ったのだ?浅田次郎さんの小説がおもしろいのが悪いのだ・・・と自分を棚にあげることばかり考えつつ、後悔先に立たず状態でしたが、すっかりしょげて家に着きました。
事の次第を家族に話すと、忠告を無視するからよと馬鹿にされるだけ。あきらめなさい。そうこうしているところへバス会社から電話があり、忘れ物が届きました、生ものなので明日まで保管します、それまでにとりにこなければ廃棄しますとのこと。
ありがとうございますと返事をしつつも、あ~あ、アイスクリームは溶けてしまうだろうなと思いながら、その日はすっかりしょげかえって床に付きました。
翌日、バス会社に行ったのですが、気持ちよい応対で忘れ物を持ってきてくださいました。
「はい、これで間違いございませんか?」
中をみるとまぎれもない私の買い物袋です。ところが、さわるとひんやりしています。
「いちおう、アイスクリームは冷凍庫に、ビール等は冷蔵庫に保管しておきましたので、召し上がることができると思います」との説明。
びっくり仰天というか、感謝の念がこみあげること数等倍でした。もう、何にたとえたら良いかわからない。丁重にお礼を申して帰りましたが、前日に比して、こんどは家人に鼻高々。どうだい?という調子で忘れ物を家人に預けました。
どうだい!なんて私が威張れるものではないのですが、威張りました。
家族もアイスクリームをおいしく食してくれましたし、その日のビールはバス会社の冷蔵庫で冷やしていただいたもの、いつもの数等倍もおいしいビールでした。
ちなみに、バス会社は東急バス東山田営業所。大倉山高校、都市大グループと同じ東急グループです。私が家人に威張ったゆえんです。
あれ?私の耄碌話(もうろく話)が最後は自慢話になってしまいました。これもそれも、すべて、東急バス東山田営業所の皆様のお陰です。
ほんとうにありがとうございました。