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2006年12月 8日 (金)

新潟県元小学校長 桑原昭先生「防災講演」11月30日;第2回

061208kado_3a_fujimoto_ayumi061208kado_3b_matubaramisuzu061208kado   ← 華道作品です。

3年生、藤本歩さん、松原みすずさんの作品。

061208syodo_tikano_hyousyoujou 061208syodo_tikano_hyousyo ← 書道作品「五鳳」

2年近野友利さんの作品。

↑全日本書写書道教育研究会賞に輝いた作品です。

※今日はサーバーの具合が悪いのかどうか、写真の貼り付けが思うようにいきません。↓それで桑原先生が紹介してくださった新潟中越大震災の写真をたくさん貼れませんでした。ご了解ください。

「新潟中越大地震を体験して」(昨日のつづき)

桑原昭先生(新潟県川口市立川口小学校元校長)

1、 地震直後のこと。

 6年生の女子が一人亡くなった

 私が勤めていた川口小学校で地震の犠牲になった6年生がいます。その子は1階で傷つきながら2階のお母さんの所に行こうとして階段の途中で息絶えた。息を引き取るとき「おかぁさん」と言ったように母親には聞こえた。

お母さんは涙が出なくなるぐらいまで泣いた。

子を思う親のエネルギーはすごいものです。皆さんも親にはあつい感謝の気持ちを持って欲しい。

変わり果てた家、道路

 犠牲者の83%は窒息死。15%が火災死。

 ほとんどの犠牲者が家の下敷きや火災に巻き込まれて亡くなった。新潟は雪国だから2mの雪が屋根に積もっても耐えられるほど太い柱なのに、よほど頑丈なところでない限り1階部分がばたばた倒れた。

寸断されたライフライン

 道路が壊れて孤立、水が出ない、ガスが止まる、電気が止まる。

裂かれた大地

 グランウドに避難しても、埋め立てて作ったグラウンドは駄目。液状化現象で水のような砂が吹き上げてくる。地面がぐしゃぐしゃとなる。

たくさんの思い出も消えた。

2、地震直後の避難所の生活

地震の後は三日間が勝負です。

 避難所は極めて不自由な生活です。お年寄り、子ども、病人など弱者最優先で生活しました。そしてお互いに勇気と元気を分かち合いました。当たり前に生活できていることに感謝する気持ちをもらいました。地震という自然現象の御蔭です。地域のきずな、家族のきずな、そういうことを自然の力が教えてくれた。

 そしてトイレが大問題です。みんなシャベルで畑の隅っこに大きな穴を掘って仮設トイレを作った。奇麗事じゃないんだよ。ボックス型の簡易トイレは役に立たない。後でバキュームカーが汲み取りにくるがすぐ満杯になるし、第一、弱者の目線で作られていない。お年寄りの誰があんな高い段を上ってトイレに行けますか。

 ボランティアや福祉をしようと考えている人は、「人の目線で考える、相手と同じ目線で物を見る」ということを身に付けてほしい。

 そして黙々とやることをいとわないで欲しい。苦しんでいる人がいれば、自分がお腹が空いたどころじゃないんです。自分が苦しくても黙って働く。黙ってさりげなく働く。そういう人になって欲しい。

3、大地震直後の初動行動(想定外の災害)

何より情報が大切。それも正確な情報。

 パニック状態ではデマが流されます。言い争いが起きます。そうならないために正確な情報が大事です。

 自分が伝えたいことも、口であれこれ言うのではなく、例えば「水が欲しい」というように文字に書いて貼り出すことが大事。

コミュニティの力

 川口町は半分が全壊。激震ゾーンはほとんど全壊した。

061208_1130kuwa993kodomo しかし死者は驚くほど少なかった。コミュニティ、地域のまとまりの力だった。お年寄が自分も苦しいのに子ども達にそっと服をかけてやる。それもさりげなくやるんです。そういう心遣いのできる日本人が少なくなった。偉そうなことを言うが実行が伴わない人が増えた。何でもさりげなく出来る人になってほしい。

4、安全教育のポイント

命を守る・・・自分の命を守る。命があるから他人の命を守れるんだ。

危険防止・・・二次災害(救助している人が災害にあうこと)を防ぐために、闇雲に突っ走るんではなく正しい理解と正しい行動が求められる。

5、学校で行う防災教育

 年に一度か二度の避難訓練では震度7には太刀打ちできない。巨大地震を体験した川口小学校では今、年に14回やっている。授業が減っても命には代えられないんです。

シミュレーションで危険予防を学ぶ

  地震のときに危ないと思われる場所に身を置いて、今地震が来たらどう行動するか日頃から考えておく。

疑似体験で恐ろしさを知る

・火事の煙からの脱出、・起震装置の体験、・大型扇風機で大風の体験

  もう神戸ですら震度7から11年。小学6年生から下は誰も知らない。

◆    ◆    ◆    ◆

桑原先生は以上の話の後、防犯教育と命の教育にも話を発展させてくださいました。紙幅がないので以下に簡単にまとめておきます。

061208_1130kuwa99  犯罪をなくすには犯罪の起きやすい場所と機会を与えないことが大事です。従って、学校周辺、自宅周辺の「安全マップ」を生徒自身の手で作らなければなりません。どこが危険な場所なのか、そこを通らないようにしなければなりません。危険な場所とは「外から見えにくい所、それでいて入りやすい場所」であるといいます。犯罪者はそういう場所がないかどうか、23回下見をしてからそこに行くといいます。

061208_1130kuwa991seimei061208_1130kuwa992kagayaku_inoti  ◆  みんなの命は曽祖父母までさかのぼると14人の方々から命をもらったことになるのです。地震の救出劇にはいろいろな感動的なドラマが生まれました。命がどう結びついているか真剣に考えさせられました。

061208_1130kuwa994 061208_1130kuwa995 以上で川口小学校の元校長、桑原昭先生の講演要旨紹介を終えますが、とても教訓深く慈愛に満ちたお話に生徒代表よりお礼を致しました。桑原先生は一人一人に握手を返してくださいました。

061208_1130kuwa996_sikuramen ←そして、昨日もご紹介しましたが、桑原先生からは全校生徒にシクラメンの花の鉢植えをいただきました。

桑原先生、ご講演にくわえ細やかなお気遣い大変ありがとうございました。

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