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2007年3月 9日 (金)

砂地に咲く花~カンダールより~(執筆:樋口)

Photh1_3カンボジア滞在も3日目を迎えました。プノンペンに戻った私は、今度はプノンペ ンの南、カンダールへ向かいます。そこにある建設中の学校や、JHPの建てた孤児院を見学するためです。カンダールへ向かうために、トンレサップ河に架かる大きな橋を車で渡ります。早朝の大河は、何とも言えない荘厳な雰囲気を醸し出していました。

Photh2_2Photh3_2ちなみに、この橋は何と「日本橋」と呼ばれているそうです。正式には「日本カンボジア友好橋」と言うそうですが、通称「日本橋」だそうです。この橋は、1966年に日本の協力によって完成したのですが、輸送路の要であったがゆえに内戦で爆破されてしまいました。以来、破壊されたままの姿をさらし、戦争の傷跡の象徴のような存在になっていました。それを再び日本の無償資金援助により造り直し、1994年に新しく開通させたのが現在の「日本橋」です。橋の中腹には、軍人さんらしき人が警備についていますが、とても平和な様子です。 この橋は、今では新婚カップルの記念撮影名所になっているそうです。

Photh8Photh7カンダール地方は、豊かな水源を背景にしてとても肥沃な土地のようでした。同じ乾期の時期のバッタンバンの景色とはまるで異なり、緑の田畑や牧草地帯が広がっています。(以前掲載した”超”高床式の家屋の写真は、この辺りで撮りました。)

Photh6_1Photh18_1道端で子どもが、長い竹竿を使って何かを採ろうとしています。何かの実が採れるのでしょうか。収穫したトウモロコシを仕分けして、屋台に並べる準備をする家族の姿を、ここではよく見かけました。トウモロコシが特産なのでしょう。母親(?)が作業をする姿を、後ろ(竹籠の陰)で小さな子どもがしゃがんで見つめています。

Photh9Photh12_1Photh11Photh10_3 さて、学校に着きました。ここには既にきれいな既存の校舎がいくつかありましたが、生徒数の増加にのために新校舎を建設しています。上は建設中の現場。まさに今、着々と建設作業が行われているところです。我々がバッタンバンに建てる校舎も、このように建設されていくのでしょうね。(右から二番目の写真奥に寺院が見えます。この学校は寺院の敷地内に建てられています。学校が少なかった時代にお寺が学校代わりになった経緯があったので、こうした学校も少なくないのです。)

Photh15Photh13左側の写真は、馬車の荷台に乗る中学生くらいのこどもの写真。写されたのに気づいて、恥ずかしそうに顔をこすりながら大はしゃぎでした。(ちなみにこの馬車は、建設物資を運ぶためのものか、帰宅する生徒を運ぶためのものか定かではありません。)右側の写真は塗装中の新しいトイレです。塗装しているのは、小学生くらいの子どもです。きっと大工の家の息子なのでしょう。このように子どもにでもできる簡単な作業から、お手伝いを始めるのです。

Photh16_1左の写真は、午前中の授業を外から眺める子ども達です。きっと午後からの授業を受ける子ども達なのでしょう。午前中の授業に友達が出ているのかも知れません。

Photh17_4 右の写真は、既存校舎の図書室の様子です。本の数はざっと見て70~80冊はありそうです。カンボジアでは図書室を持つ学校自体そう多くはありません。その点ここは恵まれている環境です。おそらくはこれらの本も寄付によるものでしょう。SVA(シャンティ国際ボランティア会)というNGO団体が、カンボジアなど東南アジアの学校に絵本を届ける活動をしています。最初に視察したクロサンクルー小学校にも、実際にSVA援助の絵本が20冊ほど置かれていました。カンボジアの教育環境は、このような複合的な支援によって、ようやく少しずつ改善し始めているという状況です。

Photh20将来、カンボジアで学校が十分に建ち、本や教材が充実し、教育環境が整った後に必要となるものは何か。それは、よい教員です。カンボジアではポルポト政権時代に起きた知識人虐殺によって、多くの教員が殺されました。今もカンボジアでは教員不足に悩んでいます。しかも、教師という職業の社会的地位や給料の低さのために、優秀な人材が集まらずに構造的な矛盾に直面しています。

Photh14カンボジアへの支援は学校という”箱”をつくるだけで終わりではありません。校舎を建てることは、まだほんのスタートにしか過ぎません。しかしながら、少しでも学校が快適で楽しい場所になり、そこが子ども達にとっての希望の場所になることがまず大切です。カンボジアの子ども達は親の背中を見て、生きる術(すべ)を学んでいます。同じように教師の背中から学び、たくさんの子ども達が学校の先生を目指してくれると嬉しいと思います。

Photh19カンボジアで、辺りを振り払うように色鮮やかな花を時々見かけました。ツツジに似ていますが、それとは違ってもっと大きな樹木となります。殺風景な砂地を背景にして見るこの花の存在感は一層格別です。カンボジアの子ども達も、この花のような存在感で輝いています。しかし、どこであっても子ども達は、ちょうどこんな風に輝いているものだし、そうあるべきものだと思います。たくさんの水をやって立派に育てたい、そう願います。(樋口)

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