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2007年9月13日 (木)

O=ヘンリー「賢者の贈りもの」結末

  • カンボジア報告(12)から後は明日以降にします。

 全校朝会校長訓辞で話したO=ヘンリーの著作「賢者の贈りもの」について7月10日に次の記事を書きました。結末がどうなったかは後日の日記でお知らせすると言いながら、まだ書いておりませんでした。後ろに掲載しますのでご覧ください。

■7月10日の記事■

  • 070710_0621sigenaga2  おはようございます。4月、樋口先生がサンテグジュペリの小説「人間の土地」を紹介なさったのにならって、O・ヘンリー(アメリカ人作家)の短編「賢者の贈りもの」を紹介します。
  • 若い貧しい夫婦の物語です。貧しいが、妻は人もうらやむ美しい髪の毛の持ち主でした。明日はクリスマス、二人は贈り物を何にしようかそれぞれに悩みます。
  • 妻は大きな決断をします。自分の髪の毛を切って、その代金で夫にプレゼントを買うことにしました。美しい髪の毛は20ドルで売れました。夫の月給が20ドルだったそうですから、同じ値段で髪の毛が売れたわけです。今だったら20万円ぐらいの値段でしょう。髪をプレゼントに代えてくれた妻に、自分もプレゼントを用意していた夫は・・・・・
      •   
  • 070710_0621sigenagaここから先は昇降口に小説のコピーを置いてありますので、自由に持っていって読んでください。(※卒業生の校長日記読者の皆様には、後日の校長日記でお知らせします)。

※もう昇降口から引き払ってありますが、30名ほどの方が持っていってくれました。

では結論はどうであったか、↓をお読み願います。

■この夫婦のプレゼント交換はどうであったか■

 以下は私による要約です。大久保泰雄訳(新潮文庫「O.ヘンリ短編集」)の格調高い原文で読み直すことをお勧めします。

 妻は自分の髪の毛を切って売れた20ドル(現代日本換算では20万円ぐらい、大変高価で売れたわけですね)のお金を元手に、夫にプレゼントを買いましたが、それは何だったのでしょう?

 実は夫は金時計を大事にしておりました。先祖代々家宝としてきた金時計です。妻はその金時計に時計鎖をつけてあげたかったのです。それも家宝にふさわしい上品なデザインの時計鎖です。しかし21ドルもする高価なものですので、手に入れるにはどうしても妻は自分の自慢の髪を売るほかなかったのです。

 妻は思います。私の髪が失われているのをみて夫はびっくりするだろうけど、プレゼントに変わったことを知れば、絶対に夫は喜んでくれるだろうと思いました。夫が帰宅してくると案の定、夫の目は妻の髪の毛に釘付けになりました。

 それで妻は叫ぶように言います。

 「そんなふうにあたしを見ないで。あなたにプレゼントもせずにクリスマスをすごすなんて、とてもやりきれなかった・・・・・だから髪の毛を売っちゃったの」

 夫は腑抜けのようになって言葉をつなぎます。

 「きみの髪の毛は、もうなくなっちまったんだね?」

 そう言った途端、腑抜けから我に返ったように夫は妻を抱きしめます。

 そして、自分のオーバーのポケットから小さな包みを取り出します。

 その中味をみた瞬間、妻は涙と号泣の渦となります。

 中から出てきたのは一そろいの櫛(くし)でした。

 妻は櫛(くし)を胸にひしとかかえ、夫に言います。

 「私の髪は、とても早くのびるのよ」

 そして、今度は自分からのプレゼントを夫に見せながら言います。

 「どう、すてきでしょう。町じゅう探し歩いて見つけたのよ。あなたの時計を貸してちょうだい。どんなに調和するか見てみたいの」

 それを見て、夫は頭のうしろに手をあてがって微笑しました。そして口から出てきた言葉は・・・・・・

 「ぼくたちのクリスマスプレゼントは片付けて、しばらく、そっとしまっておくことにしよう。いますぐ使うには上等すぎるよ。きみの櫛(くし)を買うのに、金がいるので、時計は売っちまったんだ。さあ、チョップを火にかけてくれないか」

 以上です。お互いに用意したクリスマスプレゼントは心こそこもっていても、両方ともに<役立たず>の贈りものでした。しかし、O=ヘンリーはこの夫婦のことを次のように小説を締めくくっています。

 ここに私は、わが家の一番大事な宝物を、最も賢くない方法で、たがいに犠牲にした、アパートに住む二人の愚かな幼稚な人たちの、なんの変哲もないお話を不十分ながら申し上げたわけである。

 だが、最後に一言、・・・・・・・・・贈りものをあげたりもらったりする人々の中で、この二人のような人たちこそ最も賢明なのである。彼らこそは「賢者」なのだ。

 キリスト教世界で、「賢者」というのは、<イエス=キリストが生まれたときに東方から贈りものを持ってきた三人の賢者>のことを指すのだそうで、この小説でO=ヘンリーが「賢者」という言葉を使っているのは、それになぞらえているということです。

 どうでしたか、とってもいい話だと思いませんか。

 人のために自分を犠牲に出来る。自分の一番大事なものを犠牲にできる。・・・・・これが何ものにも替えがたい人間の尊さなのだと思います。

■カンボジア報告記(1)~(11)■

 (12)以降は明日以降掲載です。

今までの記事を未見の方は、次をクリックしてご覧ください。

  • 第1回 8月27日校長日記 (学校贈呈式)
  • 第2回 8月28日校長日記 (孤児院訪問)
  • 第3回 8月30日校長日記 (ツールスレーン博物館:ポルポト派の虐殺)
  • 第4回 8月31日校長日記 (カンボジアのお寺と仏教)
  • 第5回 9月3日校長日記  (生徒交流会 しゃぼん玉篇)
  • 第6回 9月4日校長日記  (  〃     縄跳び・折り紙篇)
  • 第7回 9月5日校長日記  (  〃 バレーボール等スポーツ篇)
  • 第8回 9月6日校長日記  (贈呈式詳報①;中場氏スピーチ)
  • 号外  9月7日校長日記  (毎日新聞記事に掲載される)
  • 第9回 9月10日校長日記 (贈呈式詳報②;小山内美江子代表スピーチと贈呈の品々紹介)
  • 第10回 9月11日校長日記 (贈呈式詳報③;教育長官演説・テープカット・贈呈品手渡し)
  • 第11回 9月12日校長日記 (贈呈式詳報④;贈呈署名式と署名のことば)
  • 第12回以降は次のような内容を予定しています。まだまだ長期連載ですが、飽きずにご覧いただきたいと思います。※次の順番は異なることがあります。
    • ◆贈呈式の詳細報告⑤
    • ◆カンボジアの住宅とマンション建設ラッシュ・電力事情
    • ◆カンボジアの車と交通事情
    • ◆カンボジア国民性
    • ◆カンボジアの風景
    • ◆世界遺産「アンコールトムとアンコールワット」
    • ◆カンボジア民族舞踊「アプサラダンス」
    • ◆旅行中のスナップ写真

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