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2009年1月21日 (水)

続き2 「戦後の新教育と大倉山学園創立10周年のこと」:≪東横学園二十年史よりvol.3≫

先週の土曜日から連載している大倉山学園創立者高野平先生(たかの・たいら)の原稿です。今日が三回目。四回で終わります。

  • 前二回の原稿を未読の方はそちらからお読み願います。読みやすくするため、私の勝手で段落を変えたところがありますことをお断りします。
  • また最後に、二十周年誌に掲載の創立当時の校庭や校内の風景写真を載せましたので、ご覧ください。

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 大倉山学園創立者 高野 平(たかの・たいら)

 ※高野先生は東横学園大倉山高校では講師として女学生を指導されました

三、新教育に立って

 戦争は益々苛烈を極め、昭和二十年八月十五日迄に敗戦ときまった。

 戦後に於ける学校教育は、それはそれは大変な変わり様の如く見えた。

 しかし、大正・昭和にかけて、八大教育思潮(重永注:後注※参照)と称する創造教育の研究をしたものから見れば、決して新しいものではないが、その教育実践に於いて、確かに戦前とは違ったものが生まれた。

 個性の伸張については、以前から叫ばれていたものであるが、機構そのものの教育活動に於いて、教育内容に於いて、プロゼクト乃至クラブ活動(重永注:プロジェクトないし(又は)部活動)に於いて、新生面をもたらしたことは否定できない。

 戦災を免れた本学園も、学制の改革(重永注:義務教育小中6-3制、新生高校大学3-4制)に伴って、財団法人は学校法人と設置変更を見、高等学校・中学校・幼稚園の併置が認められ、新教育の採るべきものは十分これを採用し、昭和二十年中秋を期して、本学園存続に心から協力を惜しまなかった方々を招いて、創立十周年記念式典を挙行し、併せて生徒各自のクラブ活動による製作品展覧会を催して、大方の御指教を得た次第であった。

(続く)

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  •   ※重永注:文中、高野平先生は「八大教育思潮」を研究されたということが書かれてありますが、それは大正デモクラシー時代の大正自由教育のことです。一言でいえば、「教師が教えることを避けて、何事も生徒にやらせることを優先する」教育運動のことです。私も若い頃からあこがれてきた教育思潮です。
  • この考え方を実行するには教師に大変な力量が求められます。しかも、それに加えて、昼夜を忘れて生徒のために没頭すること、つまり身を粉にして生徒のために尽くすという教師としてのプロ根性が必要です。
  • それなのに、その肝心なところを忘れて、力をつけようとしない教師が何でもかんでも生徒まかせにして教師の側は何もしないということが、ままあります。こういう教師の実践に出会うと、生徒は成長するどころか反対にスポイルされてしまいます。
    •  
  • 教師が楽をするために(例:自分は部活動の指導をしたくない、文化祭の指導をしたくない、補習をしたくない、早く帰りたい)、これらの「自由教育」思潮を吹聴することがありますが、これは単に教師の怠惰にすぎません。
  • 私も大きな口をたたけるほど成長してはいませんが、特に教師になった若いころは、口先だけでずいぶん生徒をスポイルしたのではないかと反省しています。
  • 「偉大な教育思想は教師に大変な苦労を求める」ものだと自戒しつつ、若い先生方にも話しています。

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