全国的にイチロー選手のことで話題沸騰です。私も記念すべきことがらについて記しておきたいと思います。
祝イチロー選手3,086本安打
日本時間16日と17日、米大リーグ=シアトルマリナーズのイチロー選手が日本プロ野球通算安打数を破る記録を打ち立てました。
元東映フライヤーズ、読売巨人軍の張本勲氏が持つ通算3,085安打がこれまでの日本記録でした。張本選手が41歳で引退するとき、私もまだ若かったわけですが、3,085本の張本選手の通算安打、これは誰も破ることができないだろうと言われていた記録でした。
それから30年ほどたって、若干35歳でイチロー選手が破りました。
もっともイチロー選手は日米通算ですから、正式の日本プロ野球記録としては残りませんし、大リーグの方が年間試合が多いため必然的に打席数も多くなるという事情もあることから、比較するのがおかしいという意見もあるそうです。
しかし、その意見は「正論」としても、ちょっと狭量すぎる。イチロー選手が日本においても毎年のリーディングヒッターであったこと、年間200本を超える安打を何年も打ったことなどを考えれば、張本選手の記録を打ち破ったことを素直に認め、祝福すべきでしょう。
実際、張本氏自身がイチロー選手を祝福しているし、自分の記録をイチロー選手が破る瞬間を見届けるべく渡米したわけです。そこには張本氏のイチロー選手に対する≪敬意≫があります。
米大リーグの観客も素晴らしいですね。大リーグからみれば、たかが日米通算の記録に過ぎないのに、3,086本の瞬間、スタンディングオベーションというんですか、総立ちとなって祝福してくれたそうです。WBC(世界野球選手権)における日本の二連覇によって、日本プロ野球の実力を米国野球ファンも認めざるを得ないということがあるにしても、米国のファンの態度は美しいなあと思いました。
しかし、スタンディングオベーションは、何よりもイチロー選手に対する敬意でしょうね。イチロー選手は打撃だけでなく、レーザービームと称される強肩捕殺をはじめ、それまでのプロ野球にはみられなかった数々のファインプレーを見せて、野球そのものの水準を大きく押し上げた名選手です。そのイチロー選手に対する敬意があって、日米通算記録というものにも目を向けてくれたということでしょう。恐るべきかなイチロー、ありがたきかなイチローです。
これからもイチロー選手の活躍は続くでしょう。私は個人的にはゴジラ松井選手の打棒が好きなのですが、天才イチロー選手のプレーは本当に魅了されます。
ピート・ローズが持つ通算安打の大リーグ記録は、4,256本を破るには、あと1,200本近く打たなければなりません。年間200本安打を6年続けてやっと届く記録です。イチロー選手は41歳まで200本安打を続けなければならない勘定です。
体力と年齢は生身の人間にはいかんともしがたいものだけに、かなり厳しい記録への挑戦です。でも、評者によっては、イチロー選手の心身鍛錬法によれば、彼は50歳まで現役を続けられるという人もいます。どうか、体を大事にして、4,256本をなしとげて欲しいものです。
ところで、最後に一つ。張本勲さんという方はおちゃめなところがあります。昨年のテレビで拝見したことですが、≪イチロー選手による張りさん記録破り≫が話題になったところ、張本さんいわく「イチローがどんなに素晴らしい選手であり、私の記録を破ったところで、通算安打の日本プロ野球記録は私のものです。イチローの記録は参考記録としてとどめられるだけですからね」と、ニコニコしながら言われていました。しかし、それは自尊心とかやっかみとかいうものとは全く無関係であることがわかりました。
それは、ジョークの一種であり、≪張りさん≫の心のうちには、上にも書いたように、イチロー選手に対する敬服が潜んでいることは記すまでもありません。
最後にもう一度、イチロー選手、夢をありがとう。張本さん、米国ファンの皆さん、美しさをありがとう。
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