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2010年10月20日 (水)

共通語訳

この記事は昨日(10月19日)の記事を先にお読みください。

お約束通り、昨日かいた宮崎弁(児湯西都弁)の折り句を共通語に訳してまいります。

文中の「スィートコーン」というのは宮崎経済連が10年ほど前に開発した糖度がきわめて高く実の柔らかい絶品のとうもろこしです。最近ではこちらのスーパーでも6月ごろに置いてあります。来年お試しになってください。

では、どうぞ。※箇所が訳文です。←言わなくてもわかりますね(笑)

きびは、宮崎んよ 「スィートコーン」ちゅとが

※とうもろこしは 宮崎のね 「スィートコーン」というのが

んまいがね

※美味しい(うまい)よね

うけ実が つまっちょっとに、やわらししてよ

※よく実が 詰まっているのに 柔らかくてね

んげ うんめして いっちゃろかいて おもうぐらいじゃが

※こんなに 美味しくて いいのだろうかと 思うぐらいだよ

めばかむほづ あもうなって なんぼでん

※噛(か)めば噛むほど 甘くなって いくらでも

いてえしてたまらんなるわ

※食いたくて たまらなくなるよ

んりょせんでかい おまいどんも くいない

※遠慮しないでから お前様も 召し上がれ(食いなさい)

めえど だまくらかしちゃおらんて まこっちゃが

※美味しいよ(うまいよ) だましてはいないよ ほんとうだよ(まことだよ)

っけなつを とりないよ

※大きいのを取りなさいよ

まいんごつ ごてがいい人が ちんこまいとをとって

※君のように 体格(がたい、五体)の良い人が 小さいのを取って

いよっとをみっと なんか おかしなど

※食べている(食っている)のを見ると 何か おかしいよ

っかしょも うんめけんどん こんスィートコーンが出てかいはよ

※落花生(らっかせい、らっかしょ=ピーナッツ)も 美味しい(うまい)けれど このスィートコーンが出てからはね

っぱし ときびが いちばんうんめ とおもうごつなってしもたわ

※やっぱり とうもろこしが 一番美味しい(うまい)と思うようになってしまったよ

さんどんな いちんち こどんの相手ばっかし しよりゃるかい

※お爺様は 一日 子供の相手ばっかり しておられるから

どんと いっしょんなって なんぼでん

※子供と 一緒になって いくらでも

んめえ うんめえ まこち うめもんじゃわい て言いながら

※美味しい(うまい)美味しい 本当に(まことに) 美味しいものだ と言いながら

きびを くいよりゃるがよ おっどんな まっこち

※とうもろこしを 食べて(食って)おられるけど 俺たちは まことに 

らやましして たまらんが

※羨ましくて たまらないよ

ろちょる しょけを おろしてかい

※(背中に)背負っている 籠(背桶=せおけ→しょけ)を降ろしてから

まんで くうてくだいよ

※手で取って 食べて(食うて)くださいよ

んげ ぎょっさんのこつ ときびがとれたとは ひさしぶっじゃかい

※こんなに たくさんのこと(仰山のこと) とうもろこしが取れたのは 久しぶりだから

りきれんうちんよ くうてしまいないよ

※売り切れないうちにさ 食べて(食うて)しまいなさいよ

以上です。いかがでしたか。訳文と対象すると、なるほど宮崎弁も確かに日本語だなとお思いいただけたのではないでしょうか(笑)。

 聞きなれない宮崎弁が「下品」に聞こえて、折り句にした「東横学園大倉山高等学校」が汚されたとお感じになった方がもしいらっしゃったら、申し訳なく存じますが、しかし、宮崎弁は下品ではなく、私の愛用方言ということに免じてお許しください(汗)。

 ちなみに、以上の文章には、共通語が宮崎弁なまりに音便したものが多く、宮崎弁独特の単語や言い回しはあまり出ていません。折り句の性格から、そういう宮崎語がなかなか出てきませんでした。いつか機会をみて、また宮崎弁講座を開きたいと思います。えっ?もうよろしいですか。それは寂しい。

20年ほど前に授業から脱線して宮崎弁を教えたことがありますが、それからしばらく、何名かの生徒の間で、「じゃがじゃが」とか「よだきい」とか「のさん」という宮崎語が流行ったことがあります。方言は楽しいものです。我慢してまたお付き合いください。

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