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2013年3月25日 (月)

横綱の品格

久しぶりに大相撲の話題です。ただし、以下の文章は、付属小学校のfacebookに書いたものとほぼ同じ内容です。

【横綱の品格】

春場所は早々と優勝が決まり、最終盤の盛り上がりに欠けましたが、千秋楽は最後まで見る価値がありました。

 というのは、白鵬関の優勝インタビューに感動することができたからです。

優勝インタビューの最後に、「初場所で優勝したら、皆さんにお願いしたいことがあったのですが、今、この場でやっていいでしょうか。」とインタビュアーにたずね、了解を得ると、「亡くなった大鵬親方に黙祷をささげたいと思います。」とマイクを通して観衆に呼び掛けたのでした。

 そして、その呼び掛けにこたえて、大阪場所の全観衆が立ちあがり、黙祷をささげました。

 「大鵬」が「双葉山」と並び立つ昭和の名横綱であることは衆目の一致するところであり、相撲ファンならば誰しも、その冥福を祈ることに異論のあろうはずがありません。 

 しかし、そのことを本場所千秋楽で優勝力士インタビューの場を借りて実現しようという発想は、なかなか生まれるものではありません。

 私は白鵬関の提案に心がうちふるえました。強いだけでなく横綱として品格を高める努力をしているが故のことだと思いました。かつて横綱曙関が「相撲取りとして立派であるためには、日本人の心を持てるようでなければならない」と言っていたといいますが、白鵬関も同じように日本というものを理解しようと努めていると聞いています。

 日本人にも欠点はいろいろあり、反省すべきところも多々ありますが、しかし、この島国で千何百年も、あるいは二千年ほども独特の文化を営々と築き上げ、ハンチントンの「世界の八大文明」では「一国で一文化」に分類されるほどのものとなっており、世界有数の伝統文化を持つことは誇って良いことと思います。

 もちろん、日本文化はひとりで形成されたものではありません。民族としてはモンゴロイドの血を引き、文化の面では、黄河文明および長江流域の文明に始まる古代文明や朝鮮半島の文化の恩恵を受け、また琉球を始め、さらに南方諸島の文化、アイヌ文化を含む北方系の文化などの好ましい影響を受けた文化が日本文化です。しかし、その融合のさせかた、発展のさせ方には独特のものがあり、今日も世界の人々を魅了する要素に満ち溢れているわけです。

 そういう誇らしい日本文化を吸収しようとする白鵬関の態度には並々ならぬものを感じます。それは言葉にも表れています。外国出身なのに、「恐縮です」とか「精進(しょうじん)します」というような謙虚な言葉をすらりと使える力士はそう多くないと思います。

 私は白鵬関の日本国籍取得(帰化)を勧めるものではありませんが、白鵬関の日本文化受容には日頃から大変感謝しております。

 そんな白鵬関が昨日の千秋楽で故き大鵬親方に黙祷をささげる提案におよんだので、私はあらためて素晴らしい横綱だと思いなおしたのでした。「横綱の品格」ということがよく言われますが、白鵬関はそういう横綱の一人として将来に名を残すことは間違いないように思います。  

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。本校創立者五島慶太先生は建学の精神で「風格ある人間」ということを言っておられ、それを本校では「気品あふれる女性」と表現しておりました。言うまでもなく、これは「品格」に通ずるものです。

      以上

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